これまで数百冊のマーケティング・ビジネス本を読んできた私は、オススメのマーケティング本を厳選して紹介していきます。
マーケティングに興味がある初心者でも手に取りやすい本を中心にピックアップしているので、「これからマーケティングを勉強したい!」という方の参考になれば嬉しいです。
✏️この記事を書いた人✏️
この記事を書いている筆者は、本業、副業でマーケティングに携わり、以下のメディアでもマーケティングを情報を発信しています。
Twitter : @elmo_marketing
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マーケティング初心者にまず読んで欲しい本5選
マーケット感覚を身につけよう
オススメ度 ★★★★★★★
- マーケット感覚(いま市場で何の価値が高いのか?)を知る
- 市場原理について理解する
- マーケティングを身近なもので学べる
- キャリアをマーケティング視点で学ぶ
この1冊を一言で言うと、「いま人が価値を感じているものは何か?」に敏感になれる本です。
この本では、マーケティングのテクニック論や分析方法は一切出てきません。しかし、「市場で評価されるものとは何か?」「希少なものほど市場で評価される」という根本的な市場原理をベースに、価値を発見する方法論がまとめられています。
モノを売るマーケティングの話だけではなく、自分を一つの商品と見立てた場合に、どうやって高く売ることができるのか?と言うキャリアの話についても学ぶことができます。
この本を読むと、マーケティング思考とは、ただ商品を売るだけではなく、「人から選ばれる」活動の総称なのだと実感できるかと思います。就職・転職活動や恋愛など、あらゆることに応用が効くので、ぜひ読んでみてください。
世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた
オススメ度 ★★★★
- マーケティング手法を網羅できる
- マーケティングについて俯瞰視できる
- 読みたい本が必ず見つかる
著名なマーケティング本50冊を見開き数ページでまとめた一冊。この書籍、数多くある有名なマーケティングの要点をうまくまとめていて、非常に秀逸な作りになっています。
とくに海外のマーケティング本は分厚くなかなか読破できない人も多いですが、この本では各書籍の要点をかい摘んで学べるのがポイント。
有名なマーケティング本が語っている内容をサクッと知りたい方や、気になるマーケティング本を探している方にオススメです。
星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則
オススメ度 ★★★★★
- 星野社長のバイブルを知れる
- 論理を具体例とともに学べる
- 読みたい本が必ず見つかる
「星野リゾートの教科書」は、星野社長が自社の経営・マーケティングで取り入れてきた理論をまとめた一冊です。
・星野社長がこれまでどのようなマーケティング本を読んできたのか?
・各書籍に記された理論を、どう星野リゾートの経営・マーケティングに落とし込んだのか?
マーケティングの名著に記されている内容と星野リゾートでの実践を同時に学ぶことができます。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
オススメ度 ★★★★★★
- 森岡さんのマーケティングノウハウを知れる
- 入門書なのに何度読んでも学びがある
- マーケターの役割とは?
- USJでの実際の事例と照らし合わせて学べる
初心者にマーケティングの実践本を一冊オススメするならば、こちらの一冊を強く推します。
USJを立て直した森岡毅さんが、マーケティングの基本的な考え方から、実践に落とし込むマーケティング術、マーケターのキャリア観までを一冊の本にまとめてくれています。
自分もボロボロになるまで何度も読み返しています。
それくらいおすすめです。
マーケティングの仕事と年収のリアル
オススメ度 ★★★★
- マーケターのキャリアステップを知れる
- マーケターのリアルな年収を把握できる
- 数あるマーケターの種族を理解できる
ひとえにマーケターと言っても、いくつもキャリアが存在していて、職種や勤め先によって年収も様々。
- 総合広告代理店でのマーケティング支援
- クリエイティブ、ブランディング寄りのマーケ支援
- Web専業の運用型広告支援
- SEOコンサルタント
など、「マーケティング業界」と言っても、いくつもの職種が実際には存在します。
この「マーケティングの仕事と年収のリアル」では、どういったキャリアルートに乗れば年収1000万円を超えられるか?など、超リアルにマーケティング業界の仕事内容と年収がまとめられています。
これからマーケティング業界に興味がある方はもちろんですが、実務でマーケティングをこなしている方にも、自分と違った働き方を知るという意味で、非常におすすめの本となっています。
「マーケティング業界」について、ここまで生々しくまとめた本は、後にも先にもこの一冊しかないと思います。
【中級編】実践で使いたい人におすすめしたいマーケティング本
続いては、普段マーケティングに関わっている人に必ず読んでいただきたい中級編です。
売れるもマーケ 当たるもマーケ マーケティング22の法則
オススメ度 ★★★★★★
- マーケティング不変の法則が学べる!
(「一番手の法則」「カテゴリーの法則」「心の法則」など) - マーケティングの本質をついた人の「知覚」に焦点を当てている
- シンプルに22の法則を取り上げているので読みやすい!
「売れるもマーケ、当たるもマーケ、マーケティング22の法則」は、マーケティング戦略を成功させるための22の法則が詰まったおすすめの一冊で、人の「知覚」を主題にしています。
ブランディングやターゲット設定、価格設定など、あらゆるマーケティング要素をカバーし、具体的なアドバイスやアイデアが満載です。
出版された時期が1990年代で事例が古いことだけが難点ですが、全く錆び付いていないマーケティングの本質的な内容になっています。オススメです!
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
オススメ度 ★★★★
- 電通→外資コンサルと、複数の視点をもった著者の知見が得られる
- 「機能」→「美意識」へのシフトを理解する
マーケターが取り入れておきたい視点が「美意識」です。
ロジック・サイエンスだけではなく、アート領域がマーケティングを支配していることが、この本を読めばわかります。
筆者の山口周さんは、新卒で電通に入り、その後ボストンコンサルティングという外資コンサルに勤めたエリート。広告とコンサル業界の両視点からマーケティングについて学べる本になっています。
筆者の電通時代のエピソードが非常に面白く、大手広告代理店のビジネスモデルの限界と同時に、個人が攻め入るチャンスが多くあることを感じることができます。
たった一人の分析から事業は成長する 実践顧客起点マーケティング
オススメ度 ★★★★★★
- n1分析の視点を得る
- 顧客構造をマッピングするスキル
- スマートニュースの事例を学べる
元P&G、スマートニュースでCMOを勤めた西口さんの一冊。
この本の素晴らしいところは、
- たった一人のお客様を向き合う姿勢、方法論
- ビジネスとして市場規模、構造を理解する方法論
を両輪で語っていること。最終的にマーケティングは、お客様ひとりひとりに購買行動を起こしてもらう必要があるわけで、「一人のお客様」と向き合うことは不可欠。
一方で、一人にモノを買ってもらうだけでは不十分で、ビジネスとして機能するだけの「数」を追い求める必要があります。
西口さんの本では、市場構造、顧客構造の視点から、ビジネスとしてワークさせるための方法論も合わせて語られていて、非常に勉強になります。
ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム
オススメ度 ★★★★★★
- 「ジョブ理論」という体系化された理論
- 売れるメカニズムをインサイト起点で学べる
- 顧客に商品を選んでもらうヒントを知れる
著者のクリステセン先生は、「顧客が「商品Aを選択して購入する」ということは、「片づけるべき仕事(ジョブ)のために、Aを雇用(ハイア)する」ことあるといいます。
つまり、何かしらの解決したいお悩みを顧客は有していて、そのお悩み(仕事=ジョブ)を見つけ出す方法論が、ジョブ理論ということです。
ジョブ理論と聞くと難しそうに聞こえますが、本書ではP&Gやレッドブルなどの事例をもとに、わかりやすくマーケティング理論が体系化されていてオススメです。
参考note:インサイト探しに役立つジョブ理論と、習慣化したい5つの問いかけ
新訳 ハイパワーマーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方
オススメ度 ★★★★★★
- 米国のマーケティングバイブル
- 個人または小規模ビジネス向け
- ビジネスをスケールさせるアイデアが盛りだくさん
本書は、マーケ視点でビジネスをスケールさせる情報がとにかく網羅的です。それでいて、個々のアイデアが具体的で、すぐに実践できるようになっています。
ビジネスの目標設定から、成果を追求する手法まで、さらにはオンラインとオフラインの両ビジネスについて言及している、まさにマーケティングのバイブルだと思います。問答無用でおすすめです!
戦略思考の確立論
ブランディングの科学 誰も知らないマーケティングの法則11
オススメ度 ★★★★★★
- 新規(シェア)獲得こそマーケとわかる
- 顧客の離脱率はコントロールできない
- ファクトベースで世界の事例を知れる
「ブランディングの科学」は本気でマーケティングと関わっていくなら、マストで読んでおきたい一冊です。
「マーケターがコントロールできるのは市場シェアだけで、離脱率はコントロールできない」というダブルジョパディの法則がこの書籍の全てなのですが、この法則を知り、なにかあればこの法則に立ち返ることが、マーケターとして長くキャリアを築けるかのポイントになると思っています。
それくらい、マーケティング従事者には読んで欲しい書籍になります。ちなみに、文章は他のオススメ本と比べやや難解です。
コトラーのマーケティングマネジメント
コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント
オススメ度 ★★★★★★★★★
- 一生廃れない古典書
- P&Gの源流もこの書籍に
- マーケティングのエッセンスが詰まっている
コトラー大先生のエッセンスが詰まっている一冊がこちら。事例がやや古いことが難点ですが、「売れる」の本質は今も昔も変わりません。
ちなみに、P&G出身の方は大体この本を推薦されます。P&Gマーケティングの源流も多分コトラーが体系化した理論にあるのだと思います。
鈍器のように重く分厚い本ですが、これから長くマーケティングと付き合っていくなら、ぜひ一家に一冊置いておきたい本です。
最後の紹介になりましたが、一番のオススメ本です!
消費社会の神話と構造
Kindle Unlimitedで大量のインプットがオススメ!
マーケティングにまつわる本をたくさん読みたい方に一番オススメなのがKindle Unlimitedに登録してしまうことです。
初月無料、翌月以降も月額980円で、小説やビジネス書、趣味・実用、児童書、雑誌、コミックなど、全28種類、200万冊以上の書籍が読み放題となっています。
もちろん、マーケティングにまつわる書籍も大量にラインナップに並んでいます。
まとめ:マーケティングの知識・事例を大量にインプットしていこう!
こちらの記事では、マーケティングのオススメ書籍を紹介してきました。
世の中には、日本語だけでもマーケティングの書籍は大量にあります。そして、実は書いてあることは似たり寄ったりです。
それでも、たくさんの書籍を読んだ方が良いのは、マーケティングの知識が書籍を読めば読むほど血肉になっていくから。
ぜひ、本日オススメした本で興味があるものがあれば、積極的に手に取って、マーケティングの知識・視点をインプットしていってください。
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